第9回報告
日時:1月28日(土)11時半-14時頃
場所:天使の別荘 カフェVillAnge (開館11:00)
報告が遅くなりましたが、一月もサークル人文蝉を開催いたしました。参加者は8名。開始前で既に4名が集まっていて驚きました。「インターネット黎明期と無断掲載」と題して、メンバーより15分トーク。「無断転載」ということばの変遷について、知らない話をたくさん聞く時間となりました。
いつもより長く残って話し、最後は6時半に終了。その後、希望者で、本屋、中古おもちゃ屋などを巡って、ロッテリアで二次会となりました。サークル人文蝉は皆さまのご参加をお待ちしております。お気軽にお問合せ、また覗いてみてください。
無断転載ダメ! と パソコン通信の時代 レジュメ
DMMのキュレーションサイト問題にも見られるように無断転載はネットで非難の的である。しかしカジュアルに行われている悪意のない無断転載だってある。。しかも”無断転載はダメ”という言葉が独り歩きしているケースが多くみられる
仮説 「無断転載」という言葉が独り歩きし、その意味の継承がされていないのではないか?
草の根BBSの時代
- 無断転載という言葉はネットの黎明期、パソコン通信の時代に遡る
- BBSとは電子掲示板(英: bulletin board system)
- 光でもADSLでもISDNでもない電話回線を利用
- アナログ回線でのデジタル通信>現存例ファックス
- Niftyサーブ・PCVAN・アサヒネット
- 草の根BBSは本当の意味でのソーシャルだった
- サイトはすべて会員制でありメンバーはある程度気心のしれた者同士だった
- 市内局番=容易なOFF会・ROM(ReadOnlyMember)等の発生
- MIDI、CG、小説などを発表しあい交流を深めた
- それぞれのBBSが特色を出そうとした
複数のBBSを掛け持ち→作品の転載の発生
個々のサイトがクローズであるために転載の確認が困難であるため、事前に転載の許諾を表明する習わしが生まれこの段階で「無断転載禁止」というワードが用いられるようになった。これを守る守らないはBBSメンバー間の仁義の問題であり、転載の許諾確認がネットマナーの重要な項目となった。
※ 無断転載の転載とはクローズネットからクローズネットへのファイルのコピーのことであった。
ホームページの時代
- インターネット上の個人サイト内のBBSでの交流
- ネットユーザーの敷居の低下(DOS→Windows)
- 技術系のサイトオーナー中心から同人系のサイトオーナーへ
- 腐女子と無断転載(オリジナルへの畏怖から無制限の拡散を嫌う)
- シスオペ不在・コミュニティー運営ではなく個人の発信サイトへ
- 無断リンク禁止のような、個人感性のローカルルールの発生
そもそも、インターネット上にアップロードされたものはネットのすべてからアクセス可能という点において、転載することが無意味になっているが、利用者の身体感覚がそれについていっていない。
※ 無断転載絶対ダメの発生
2chとblogの時代
- さらに低下した敷居
- ファイルの存在や保存場所さえ意識されない世界
カジュアルな無断転載はもっとおおらかにスルーされていいのでは?写メの様なツールが無かったから人類は象形文字をさらに簡略化する必要があったが、総スマホ持ちの時代は画像で直接コミュニケーションが図れる。