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人文蝉

  大人のためのアニメ・人文学サークル (社会人・院生からのオトナ部活)

第八回の報告

http://www.cocacola.co.jp/stories/2014/10/santa/_jcr_content/articleBody/par4/leadmedia/smartslides1/slide4.img.png/1414641094744.jpg

 大人のためのアニメ・人文学サークル「人文蝉」です。昨日も7名の参加があり盛況でした。話題は、クリスマスからSF、一年間の出来事などについて様々に話しました。次回は2017年一月に開催予定です。皆さまのお越しをお待ちしております。また今回ご連絡を頂きつつもお会いできなかった皆さんとも、次回に会えることを楽しみにしております。

 以下、当日レジュメの抜粋です。

1. 前史と成立
①教会暦の色々:一年間、毎週、祝わない
ユダヤ教旧約聖書の三大祭:過越祭・五旬節・仮庵祭(秋頃)
③1/6 or 12/25論争
 候補日:2/2、3/25、4/2、4/19、4/29、5/20、11/8、11/17、11/18
④太陽神ミトラvs義の太陽キリスト
ローマ帝国:地中海サトゥルナリア祭 農耕神サトゥルヌス 12/17-24
⑥中部欧州:冬至祭ユール「季節変わり目」「12月」 悪霊を宥める祭
 →保存食&蜜酒、女神フレイヤに豚を捧げ、暖炉で大きな薪を燃やす  
 →世界各地に冬至祭はある →人類共有の前提?
⑦結局 325ニカイア会議で12/25決定

 

2. 歴史
①三人のニコラス(12/6トルコ・聖ニコラウスの祝日→現在フィンランド在住?)
 350年頃に没した小アジア・ミュラの司教(6-9cにかけて伝説化)
・貧しい貴族の家と娘のために黄金を投げ入れた聖人
・殺された三人の子どもを7年後に生き返らせた聖人
 →子どもにプレゼントを贈る聖人?→船乗り、商人、質屋、パン屋、肉屋の崇敬

東方正教会でのニコラス・ブーム
ビザンツ帝国でマリアの次に人気、キエフ公国で使徒アンデレと並ぶ守護聖人
後に、オランダ・アムステルダム、米国ニューヨークの守護聖人
③1087:トルコ、イスラムの支配下へ(遺骨がミュラからイタリアへ避難)
 水夫の守護聖人でもあったのでライン川ハンザ同盟経由で欧州全体へ伝播?
④ローマからドイツへ(ルターとツリー)宗教改革と新教国の誕生、新大陸へ
⑤1969年、第二バチカン公会議「任意の祝日」へ降格

 

3. 雑学
①元々のサンタクロース
 痩せ形ヒゲ老人、白服マント(赤、白、青、緑)&杖、司教冠、善悪帳、ロバ、化物

②各国のサンタクロース
 ヴァイキング「冬おやじ」オーディン、トール「8本足スレイプニール」
独ヴァイナッハマン、クリストキント、英ファーザークリスマス、仏マダム・ノエル、
伊ベファーナ魔女、露バーブシュカBBA、蘭シンタクラース
→北欧の冬おやじとキリスト教の聖ニコラウスの悪魔合体→サンタクロース

③日本とクリスマス1549年ザビエル到着
1552年 12/25 コメス・デ・トレルス 山口の司祭館でクリスマス会
1560年 クリスマス聖劇上演、
1566年 三好三人衆vs松永久秀 ルイス・フロイスの提案で切支丹武士70名「休戦

1860年 プロイセン公使オイレンブルク伯爵、各国公使を招いてクリスマス会

 開教翌年1874年 日本人主催のクリスマス会

 (みかん飾り十字架、サンタは裃、刀の侍殿様)

1880年代 丸善デパートがクリスマス用品の輸入開始

1950年代「憲法20条」公立学校でのクリスマス会は違反?OK→「季節行事」だか

1980年代 バブル、余暇の過ごし方、恋人行事

④近代サンタクロース史

1809:ワシントン・アーヴィングの勘違い 嘘の歴史小説の男シンタクロース
1823:「クリスマスの前の晩」の歌詞。トロイ・センチネル紙、トナカイ煙突爺
1849:テオドールCボイドのサンタ 白髭・赤い服の老人小人 
1863-1890:トマス・ナストの画集 ハーパーズ・イラストレイテッド・マガジン

1897:NYサン紙への少女の投稿「サンタはいるの?」
→とある牧師の答え「目に見えなくても存在しているものはいっぱいある。」
1914-1918:第一次世界大戦
1931:コカコーラ社、サンタをキャラ採用
1939-1945:第二次世界大戦

 

【結語】
近代サンタクロース史は、米国グロバーリズムの夢の跡。
21世紀現代、すべてが可視化・数値化されていく中で、少女の問い「サンタはいるの?」が再びよぎる。「目に見えないものでも存在しているものはある。」目に見えない何かを子供たちに保証する社会の是非とは?

キリスト教徒にとって神を信じる意味 ルカの福音書 2:8-11
「今日、ダビデの町であなたがたのために、救い主がお生まれになりました。」
 クリスマスとは罪の赦し=他者の存在を認める季節

※参考文献:「クリスマスおもしろ事典」日本キリスト教団出版局、2003年

クリスマスおもしろ事典

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